未来のオフィスビル

2016/09/01   |   ドイツ

当社によれば、エネルギー効率の高い覆いと高度な住居建設技術のおかげで、バイタルオフィスでは、必要なエネルギーを現在の省エネルギー指令で許可されるよりも 50 % 削減できます。もう 1 つのハイライトは、2011 年に連邦イノベーション賞を受賞した Regnauer のサイレンスシーリングです。これは、建物全体に取り付けられています。サイレンスシーリングの構造は、オーバーシーリング、サポートシステム、および特殊な振動ダンパーで支えられ、それによって非常に高い防音性能を生み出すアンダーシーリングに特徴があります。これにより、オフィスや会議室で社員に最適な音響条件が提供されます。

新しい製造装置でプロセスを最適化

この製品、特にサイレンスシーリングを製造するために、Regnauer は 2015 年に、屋根および天井製造用の新しい WEINMANN 製 CNC 製造装置に投資しました。「新開発の製品を効率的に製造するには、プロセスと技術を適合させる必要がありました」と Regnauer の技術部門の責任者 Markus Leppin は説明します。「さらに、ここ数年の間に機械・制御技術においても取り逃せない技術的な飛躍がありました」
特に、革新的な操作システム powerTouch のおかげで、操作が根本的に容易になりました。プログラムインターフェース全体がタッチ操作用に最適化され、作業を根本的に簡単にする多数の新しいヘルプ・アシスタント機能が提供されています。

新しい製造装置の設計時に重点が置かれたのは、1 つには機械技術ですが、ハンドリングシステムや防音技術にも重点が置かれました。そのためには、材料の操作、ロジスティクス、作業方法、ならびにさまざまなシステムの連携を考慮した全体的プロセスを開発することが重要でした。そのために、Regnauer は機械技術だけでなくプロセス最適化を提供できるプロバイダを探しました。機械品質の高さと専門的なアドバイスが決め手となり、WEINMANN の屋根　/　天井生産ラインに決まりました。その際に特に重要な役割を果たしたのは、性能要件、ならびにサイレンスシーリングの製造に課される要件でした。こうして、Regnauer に個別に適合するコンセプトが開発されました。

柔軟性の高い装置が多様な製品の製造を可能にする

屋根　/　天井生産ラインは、2　つの挿入テーブル、続く 2 つの作業テーブル、および多機能ブリッジで構成されています。NC 制御の挿入テーブルにより、垂木と梁構造の位置が自動調整可能なピンで事前に設定されます。そのため、測定が不要になり、オペレータは垂木や梁を迅速に正しい位置に配置できます。

テーブルの上部にはポータルクレーンが取り付けられており、テーブルごとに 2 つの処理システムに使用できます。これにより、一方では梁が挿入され、他方では、プレートがその上に置かれます。同様に、ポータルクレーンには吹付けプレートが固定され、これにより、断熱材が屋根　/　天井要素に吹き付けられます。

CNC 制御の多機能ブリッジでパネル張りのすべての作業を処理します。スペースが限られていることから、機械の幅は Regnauer 用に個別に合わせられたため、多機能ブリッジを問題なく組み込むことができました。ブリッジに取り付けられたツールチェンジャは、12　種類の異なるツール用のスペースを提供するため、要件に応じて該当するツールを選択できます。さらに、例えば、煉瓦板の自動装填、配置、固定用の特殊ユニットが装備されています。

すべての屋根　/　天井要素がこの製造装置で製造され、その　90 % は、すでに室内側に覆いを取り付けた状態で、建築現場に引き渡されます。この高いプレハブレベルは、特に石膏ボード付きの要素の場合に有利ですが、それというのも重い石膏塊は扱いにくいからです。本装置で 30 % の生産能力の向上が達成されました。

引用元:
Bauen mit Holz (木材による建築)、2016 年 09 月発行